痛みに弱いのですが、手術中や術後の痛みはありますか?
手術の際は必ず麻酔をします。全身麻酔・局所麻酔の2つがありますが、いずれにせよ、術中の痛みの心配はありません。また、脂肪層の感覚は、皮膚や筋肉に比べると大変鈍いため、その部位を動かした時につっぱった感じがする程度であり、個人差はあるものの、あまり心配はいらないと思います。多くの方は翌日から仕事をしていらっしゃいますが、無理のないようにして下さい。
どのような麻酔ですか?
麻酔法には大きく分けて、全身麻酔と局所麻酔の2つがあります。前者は完全に意識を無くして行いますが、術中の呼吸管理も必要になり、日帰りでは危険なため、入院することが必要です。(無理に日帰りで行うことは危険です。)後者の局所麻酔は意識がハッキリしているため、日帰りで負担なく帰宅することができます。当院では、局所麻酔のみ行っています。病院によって麻酔法は異なりますので、よくご相談になって下さい。
吸引した後は皮膚がたるむことはありませんか?
極端に太っている人や、元来、皮膚の量が多くたるんでいたり、ハリがない人は、本来、脂肪だけでなく、余分な皮膚を切除する必要があります。しかし、この手術を行うと大きな傷が残ってしまいます。そこで、この脂肪吸引が開発されたという歴史的な経緯があります。よって、「傷が大きく残るくらいなら、多少たるんでも傷が目立たない方がいい」ということで、脂肪吸引を受けられる人が多いのも事実なのです。術前の診断が大切ですので、ドクターとよくご相談下さい。
皮膚がでこぼこになったりしませんか?
脂肪吸引は非常に単純な原理で、管(カニューレ)で細胞を吸引するだけです。それだけにドクターの技術が直接表われる「ごまかしのきかない高度な手術」ということもできます。この手術が開発されたころは全身麻酔で脂肪層が固い状態のまま、太い管で強引に吸い取っていました。(今でもこの方法で行っている病院がありますので注意が必要です。)現在は、局所麻酔などで脂肪を柔らかくしてから細い管で吸引する方法が主流です。この方法になってからは非常にキレイな仕上りになっています。当院では術中に、超音波を使用して、より美しい仕上りを追求しています。細かなテクニックは施設によって異なりますので、ドクターとよくご相談下さい。
吸引後は皮下出血(青アザ)は出ますか?
手術した部位は、打撲と同じようなものですから、当然、皮下出血(青アザ)が広範囲に出現します。個人差もありますが、1週間くらいすると自然に消えはじめますので、心配する必要はありません。
脂肪吸引で神経や血管を傷つけたりしませんか?
ドクターは、どこに大切な太い神経や血管が走っているかを熟知していますので、それを傷つけることはまずありません。当然、手術ですから細かな神経や血管の枝はダメージを受け、一時的に皮膚の感覚が鈍くなったり、皮下出血を起こしたりしますが、正常な経過ですので全く心配いりません。時間と共に徐々に治っていきます。
傷跡はどのくらい残りますか?
脂肪吸引は「カニューレ」と呼ばれる細い管を使用しますので、数ミリ程度の小さな穴をあけて、そこから広範囲に脂肪を取り除きます。穴の位置は、当然、吸引する部位によって異なりますが、顔ならば耳たぶの付け根、太ももなら脚の付け根など、目立たない場所を選びます。また当院では、より傷跡をキレイに仕上げるように、その傷口をカニューレからガードする「ソフト・スキン・プロテクター」を使用するなど、工夫をこらして万全の体制で臨んでいます。よって傷跡の心配はほとんどいらないと思います。
脂肪吸引をすることによって体脂肪率も少なくなるの?
体脂肪率は、内臓脂肪にかなり左右されます。また、脂肪吸引は部分的に脂肪を取り除くだけですから、体脂肪率や体重にはほとんど影響しません。あくまでも「形を整える手術である」ということを念頭において臨んで下さい。
副作用がありますか?
術後、しばらくは吸引した部分が固くて、鈍い感覚がありますが、徐々に回復してきます。機能的な臓器の手術ではないので、その後、副作用を生じることはありません。